私は社会人として働きながら通信制の大学で学んでいます。
大学に在籍していることを人に話すと、興味を持ってくれたり、応援してくれたり、仕事に支障があるのではないかを心配してくれたりと反応は様々です。
今回は私が社会に出てから改めて大学へ入学した理由とそこで学ぶ意義について書いていこうと思います。
社会人なのに大学へ通う理由
私は高校卒業後に短大で教員免許を取得し、紆余曲折を経て夢だった教員になることができました。
なぜ既に短大を卒業し就職もしているのに改めて大学行こうと思ったのか、と疑問に思う人もいるかもしれませんが、それには理由があります。
英語を本格的に学びたかった
まず、英語が勉強したかったのです。
私は幼いころハンナ・モンタナやハイスクール・ミュージカルが大好きで、英語に憧れを持っていました。
だから改めて、大学で本格的に英語を学ぼうと思ったのです。
憧れの人の母校だった
その大学は憧れの作家の方や学者の方を輩出している大学でした。
その方たちが踏んだキャンパスはどんな感じだろう?授業は?学食は?研究は?と考えると、自分も同じ場所に立ってみたくなったのです。
憧れの方の母校で学ぶことができたらどんなに素敵だろうと思い、受験を決意しました。
何より自分のために
こちらの自己紹介記事でも触れましたが、私は小中学校で流行っていたいじめに嫌気が差し、不登校でした。
そのため、勉強は好きだったものの義務教育で本来習うべき内容が自分には身についていないことにとてもコンプレックスを感じていました。
きっと大学で好きなことを勉強することで、その苦しい思いを払拭できると思ったのです。
また、大学に入学することで「学ぶことが好き」「社会に出ているけどまた大学で勉強してみたい」といった、同じ価値観の友人を作ることもまた、人生を豊かにすることにつながると考えました。
理由はいくつもあるのですが、何よりも自分の中に確固たる専門分野や教養が欲しいと思ったのです。
人生は20代で決まる?
20代前半の頃、TED TALKで臨床心理学者・メグ・ジェイ氏のTALKを見ました。
そこで彼女は、20代の10年間が仕事、結婚、仕事、あらゆる面で人生を決定づけるとメッセージを投げかけてます。
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生涯のパートナーに出会うこと、生涯賃金が決まること、人生を決定づける出来事が起こるのは、ほぼ20代だというのです。
初めて聞いたときに思ったことは二つ。
「もっと早く知りたかった!!」と、
「20代のうちに知れてラッキーだった…」。
20代は脳が急激に成長する人生最後の臨界期
このTALKの中でも非常に興味深かったのが、脳は20代のうちに成人期に向けて配線し直され、人生最後の二回目の成長をするということです。
つまり、20代は人格成長の臨界期なのです。
20代にどんな人と付き合うか、どんなことを学ぶか、どんなことをライフワークにするか。
それらが未来を大きく変えるということを今のうちから意識して行動しなければ、という強い思いがこのTALKを見て湧いたのです。
20代の10年間はアイデンティティ・キャピタルを決めるべき時期
「アイデンティティ・キャピタル」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
アイデンティティ・キャピタルとは自分の価値を高める経験やスキルのことです。
20代は自分の理想像に近づくために自己投資をし、アイデンティティ・キャピタルを築くべき時期で、アイデンティティ・キャピタルはさらなるアイデンティティ・キャピタルを呼び込むとメグ・ジェイ氏は言います。
まさに、大学で英語のみならず幅広く学問を学ぶこと、素晴らしい先生や同じ志を持つ学友と出会うことはアイデンティティ・キャピタルを築くことそのものであると思いました。
私は英語と文章を書くことが好きだったので、自分のアイデンティティ・キャピタルとしてそれらの能力を20代のうちに高めようと考えました。
大学へ入学して生活はどう変わったのか メリットは?
大学に入学してから、多くの出会いと学びがありました。
私がわざわざ書くまでもないですが、大学の先生方は非常に優秀で、お人柄も素晴らしい方ばかりです。
そして素敵なお友達もできました。
様々な年代の友達との親交を深めるうちに、ある事に気が付きました。
親しい友達は必ずしも同年代でなくてもよい、ということです。
私はそれまで、高校や現役の時に通っていた短大の同級生とばかり遊んでいたのですが、社会人になってから入学した大学では年の離れた方、自分がこれまでに出会ったことのない職業の方など、様々な学友ができました。
その中でも、興味関心の対象や考え方が似ている方とはどんなに世代やバックグラウンドが違えども、心で通じ合うものがあって、時間を忘れて話に花を咲かせます。
本当の意味で価値観の合う友と出会えたのは、中学校でも高校でも短大でもなく、社会人になって入学した大学でした。
また、仕事では、私が英語を勉強していると上司に話すと英語を使う業務も任せていただけるようになりました。
ありがたいことに職場の上司にはとても恵まれ、私の学業を応援してくれたり、勉強している分野に関連のある本を貸してくれたり、私の書いた文章に対する感想を言ってくれたりもします。
仕事と家事と勉強とにいつも追われていて、辛くなってしまうこともありますが、私はおおむねこの環境を楽しんでいます。
自分が20代で築いたアイデンティティ・キャピタルが、自分をどんな素晴らしい人生へと導いてくれるのか、今からとても楽しみです。
この経験が自分のかけがえのない財産になることを信じて。
このブログの【エミリーの本棚】では、他にも書評を書いています。
ご興味のある方はぜひご覧ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。